頑張れ、二元代表制!
タイトル頑張れ、二元代表制!
地区半田市
発行半田ふれあい通信
No.854
2010年11月28日
日本共産党半田市委員会
資料 その1
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内容

頑張れ、二元代表制!

 

「議会内閣制」の特区申請は、1会派の行動

 

地方自治体では、首長と議会議員をそれぞれ市民の直接選挙で選びます。ともに市民を代表する首長と議会が、緊張と均衡関係を持つて自治体を運営することで、互いに独断や暴走を防ぐことを目的にしています。憲法に定められたもので、二元代表制といいます。

 

「議会(議員)内閣制」について、総務省は首長が議員の一部を、自らを補佐する行政の主要ポストに起用し、政策の立案から執行まで深く関与できる制度を検討しており、来年の自治法改正をめざしています。しかし、総務省の中で検討する「地方行財政検討会議」の委員からも批判や疑問の声が上がっています。

 

こうした中で、中日新聞11月18日朝刊に突然、「半田に『議会内閣制』を。市議長が特区申請」等との記事が1面に載りました。記事内の末尾に、議長が所属する「保守系会派『至誠クラブ』の4人の共同提案」というものの、「市議長が特区申請」など記事の見出しやリード記事等から、あたかも市議会全体で申請したかのように読み取れることからでしょう、市民の方や元市議会議員の皆さんから「記事の内容はどういう事なのか」「一体、市議会はどうなっているのか」等の声が寄せられました。

 

11月22日に開かれた市議会全員協議会の席上で、新美議長から「先日の新聞に、市議会が申請したかのような誤解を招く記事が掲載された。議長という立場で軽率だった」等とした陳謝がありました。同議長は、新聞社より取材を受けた際、「議長の立場でなく、所属会派を代表しての発言、と幾度か述べた」と言います。そうであれば、今回の「特区申請」の報道記事は、同内容を掲載した翌日の読売新聞朝刊のように、誤解を招かないように、より正確に表現されるべきでしょう

 

「限界」説は、議会の自殺行為・自己否定

 

この「特区申請」記事を掲載した中日新聞では、翌19日に片山総務相とのインタビュー記事を掲載し「半田市は市長が議員を幹部に任用する『議会内閣制』の`提案があった」と、総務相の考えを求めています(記事中、「市長」は「議長」との表現の誤り?)。その中で片山総務相は「市長と議会の関係で物足りないのは、議会がチェック機能を十分果たしていないことだ…。首長が議員を取り込んでしまったら、今以上に監視ができなくなる。議会がチェック機能を回復する事こそ、処方せんだ。議会内閣制は逆行している」と述べています。この点、全く同感です。

 

それでも何故、「二元代表制は限界」説がマスコミの話題になるのでしょうか。橋下大阪府知事や河村名古屋市長は、金持ち減税や福祉切り捨てで議会が自分の思い通りにならないから、と二元代表制の解体を求めています。民主党政権は「地域主権改革」の名で、住民の暮らしを守る自治体の役割を弱め、地方自治を壊す動きを進めています。もともと民主党は、2005年に発表した「憲法提言」で、「二元代表制度の採否を自治体が選択できる余地を憲法上認める」と明記していました。原口前総務相は「私たちは創憲(改憲)を射程に入れた議論で地域主権を言っている」との発言。地方自治法の改変と憲法改悪が一体のものだ、と改めて表明しました。

 

「二元代表制、限界との認識」等とする問題の一つは、議会を無視する、自分の言い分が通らないと駄々をごねるような常識を逸した首長としての、制度を踏みにじるかの一線を超えた言動です。議会を執行機関に取り込んでしまっても、事の問題が解決するわけでは全くありません。今、地方自治体に求められているのは、首長の行政運営に住民の意思がより反映されること、そのためにも議会の構成と活動に民意が公正に反映され、行政に関するチェックと調査、政策能力の向上がはかられること、この視点こそ必要なのではないでしょうか。

 

 


発火性ごみを分別収集

 

「発火性危険ごみ」を一袋に入れ、赤いシールで表示

 

半田市は11月22日の市議会全員協議会で、12月からカセット式ガスボンベやスプレー缶、使い捨てライターなど発火性危険ごみの収集方法を変更する、と発表しました。これまで、クリーンセンター施設内での爆発事故や収集車両の火災等が発生、原因は特定されていないものの、発火性危険ごみを透明か半透明の袋に入れて、その袋に「発火性危険ごみ」と書かれた赤いシールを貼り、燃やせないごみの日に収集するというものです。

 

シールは12月1日号はんだ市報に併せて配布し、シールを使い切つた場合は、クリーンセンターや市役所などの公共施設で配布する、としています。

 

 


公務員問題を考える

 

29日に臨時議会「公務員賃金の引下げ案」の提案

 

半田市議会は11月29日に臨時議会を開き、市長等の特別職をはじめ議員報酬や市職員の賃金の引き下げ議案が上程されます。

 

労働基本権の制約の代償揃置としての、今年度の人事院勧告は、年齢差別と2年連続の賃金引き下げ勧告です。

 

勧告内容は、地方公務員、独立行政法人や公益法人など580万人の労働者に直接影響し、地域経済を冷え込ませる多大な影響を及ぼすことやデフレ経済から抜け出すためにも、「勧告は、政府の賃金抑制方針に迎合し容認できない」(国公労連)、「中小や地場企業の労働条件にも影響を与え、極めて不満」(連合)等、労働組合の違いを超えて反対の声が上がっています。

 

「官製ワーキングプア」で、非正規職員増加の一途

 

総務省は11月9日、全都道府県・市区町村が2005年から行った「行政改革」目標を掲げた公務員削減などの「集中改革プラン」の実施結果をまとめ、地方公務員数は2005年より22万8000人減少、減少率は7.5%となり、日標の6.4%を上回ったとしています。

 

今年4月時点の地方公務員数は281万4000人で、16年連続して減少し1994年のピーク時から46万8000人の純減です。給与については、98.9%の自治体が引き下げを実施。これによる人件費の削減は年間6000億円と試算しています。

 

公務員削減の圧力で、地方の公務分野のほとんどで「官製ワークングプア」といわれる非正規職員が拡がり、公共サービスの水準が低下しています。

 

日本の公務員、人件費は高いでしょうか?

 

人件費を、その国のGDP比で見ると、デンマークは16.9%、フランスは12.8%、イギリスは10.9%、アメリカは9.9%、ドイツは6.9%です。一方、日本の公務員人件費は6.2%に過ぎず、主要国最低クラスです。OECD23ケ国の平均が10.4%ですから、その6割にしか過ぎないのです。

 

しかも、「官製ワーキングプア」と呼ばれる低収入の臨時・非正規職員が急増しています。国の行政機関の非正規職員が14万3000人、地方と合わせると70万人近くが非正規職員となっています。

 

正規職員を削減し、非正規に置き換えてきた結果であり、国の一般会計に占める公務員の人件費は、1975年には20.6%あったものが、2005年には9.6%に、半減しています。

 

他の国々と比べて、日本は公務員の数が多い?

 

地方公務員は、2003年4月1日時点では311万7004人でしたが、今では281万人余です。これらは、かつての自公政権が「地方行革」の名で公務員を削減し続けてきた結果で、今も人員削減は続いています。

 

国家公務員も同様に、2003年3月時点で80万7000人でしたが、2010年度では30万2294人で、国立大学や国立病院などの独立行政法人化や郵政民営化等によるもので、まさに激減てす。一方、2010年度で自衛官は24万7746人、大臣等の特別職が199人、裁判所や国会などに3万1539人となっています。これらを含めた国家公務員総数58万1778人です。行政機関には自衛官を除く防衛関係職員が2万2000人いますので、防衛関係だけで、国家公務員の46.4%を占めています。また、国の行政機関で、一番多い分野は治安関係(刑務所、検察庁、海上保安本部など)で、6万7000人と、行政機関職員の22%を占めています。

 

これらを国際比較すると、人口1000人当たりの職員数(政府、地方、政府企業、軍人、国防職員、2008年・2009年)では、フランスは86.6人、アメリカは77.5人、イギリスは77.2人、ドイツは54.3人です。これに対し、日本はわずか31.6人にしか過ぎません。

 

この結果、国民生活を守る上で、人員の足りない分野が数多く生まれています。例えば、教育分野では、日本の教職員は生徒1000人当たり85.3人。小中学校だけでもEU水準(125人)にするには、36万人の増員が必要です。消防職員も、国が定める「消防カの整備指針」で必要とされる20万6367人に対し、15万6758人と5万人足りません。雇用や中小企業を守る労働基準監督官や下請け代金検査官も、全く足りません。監督官は約3000人で、事業所を毎日1ヶ所回っても3.7年もかかり、検査官に至ってはわずか84人、監督官同様に事業所を毎日1ヶ所回っても7.4年もかかります。

 

公務員攻撃と人員削減、真のネライは何でしょう?

 

かつての自公政権は小泉「構造改革」路線のもとで、社会保障費の支出の抑制を行い、大企業優遇の施策をすすめる「新自由主義」路線を押しすすめてきました。「構造改革」では民主党政権も同じであり、みんなの党は自民党以上に進めようとの立場です。

 

こうした公務員削減の狙いは、第1には、国民生活密着の予算を削るための日実づくりです。行政サービスに直結する教育、福祉、安全の分野の公務員の削減を理由にして、国民にサービス低下のガマンを強いることです。第2は、人減らしと合わせて賃金も削減し、人件費総額を減らすことによって、民間労働者の賃金も引き下げ、正規雇用を非正規雇用に置き換えるテコにすることです。そして第3には、サービスの引き下げに伴って広がる国民の不満、不安を逆手にとって、「サービスを良くしたいなら、消費税は止むなし」の地ならしをすることに他なりません。

 

―例では名古屋市政。河村市長は「税金を納めている人は地獄、税金で食っている人は天国」等と扇動的な発言を繰り返し、市民と議会や公務員労働者(市職員)との間に対立構図を意識的に組織しています。この河村発言の行き着く先は、福祉の財源を削る「福祉の構造改革」を押しすすめ、市長の強権的な政治体制をつくることにあります。こうした政治手法に、住民の目先を惑わす新手の悪政の構図が透けて見えています。