市民と野党の共闘の到達点と展望について
タイトル市民と野党の共闘の到達点と展望について
地区知多地区
発行特集

2018/5/20
日本共産党中央委員会
資料 その1
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内容

2018年5月20日(日)

市民と野党の共闘の到達点と展望について  全国革新懇総会志位委員長の特別発言

 日本共産党の志位和夫委員長は19日、東京都内で開かれた全国革新懇の総会で特別発言を行い、市民と野党の共闘の到達点と展望について語りました。

 

国会共闘の新たな発展――6野党結束で国政動かし、安倍政権を追いつめる

 

 全国のみなさん、こんにちは(「こんにちは」の声)。日本共産党の志位和夫です。今日は市民と野党の共闘の到達点と展望について発言いたします。三つの角度からお話をしたいと思います。

 第一の角度は、国会共闘の新たな発展についてであります。

 この通常国会は歴史上かつてない異常国会になっています。改ざん、隠ぺい、ねつ造、セクハラ――どれも日本の政治史上かつてない出来事であり、民主主義が土台から壊される異常事態であります。そして、そのどれもが安倍首相の責任を鋭く問う問題となっています。

 

6野党結束、市民と連帯し、国政動かす大きな成果

 そういう事態のもとで、この国会では、6野党が結束し、市民のたたかいと連帯し、安倍政権を一歩一歩追いつめてきました。ここまでの国会のたたかいでも、国政を動かす三つの大きな成果をあげてきました。

 一つは、厚労省のデータねつ造を追及し、「働き方改革」一括法案から裁量労働制拡大を削除させたことです。政府が最大の目玉と位置づける法案の中心部分の一つを削除させるということは、これまでやったことがないことです。

 二つ目に、森友疑惑についていいますと、公文書の改ざんという重大問題を認めさせ、佐川宣寿前財務省理財局長の証人喚問を実現させました。安倍首相夫妻の関与の疑惑がいよいよ深刻になってきました。

 三つ目に、加計疑惑でも、柳瀬唯夫元首相秘書官の国会招致を実現し、この件が「首相案件」であり「加計ありき」だったということがいよいよ浮き彫りになりました。柳瀬氏の招致の直後に、愛媛県の中村時広知事が全面反論し、柳瀬答弁はあっという間に覆り、ここでも安倍首相をぎりぎりまで追いつめています。

 

6野党の緊密な協力態勢――総選挙での苦労が今に生きている

 これらは6野党の緊密な協力態勢による成果です。

 その軸になっているのは、6野党の国対委員長連絡会――「野国連」といわれる会合を系統的に開催していることです。毎週水曜日に1時間から2時間も時間をとって議論し、現状認識と、たたかいの方針を共有し、これを軸にして必要に応じて6野党の国対委員長会談をやる、重要な場面では書記局長・幹事長会談をやる、このことによって緊密な結束をつくってきました。

 また、野党6党の「合同院内集会」を節々で開催し、野党議員全体で方針を共有する努力もしてきました。「合同集会」は昨日で7回を数えました。

 さらに、野党の「合同ヒアリング」を、あらゆる問題で、あらゆる機会に開いてきています。数えてみましたら92回になる。“二つ目の国会”といわれる大事な役割を果たしてきました。

 これまでは野党間でも、お互いに“手の内”を見せないことが多かったんです(笑い)。ところが今国会は、たとえば証人喚問の前に野党の質問者が打ち合わせを行い、協力して追及するということもとりくまれています。

 私が、この異常国会のたたかいを通じてつくづく感じるのは、去年の総選挙での苦労のかいがあったなということです。去年の総選挙では、全国のみなさんもたいへんなご苦労をされたと思いますが、突然の共闘破壊の逆流に見舞われ、そのなかで断固として共闘を守り、発展させた。あの時に、共闘破壊の逆流になすがままにさせてしまったらどうなったか。国会は、自公とその補完勢力に覆いつくされ、真っ暗闇になってしまったでしょう。そうなれば、今回のような問題が持ちあがっても、野党はたたかう術(すべ)をもてなかったことでしょう。昨年の総選挙で、全国各地で苦労して共闘を守り、発展させたことが、今に生きているということをご報告したいと思います。(拍手)

疑惑にフタ、悪法強行を許すな――怒りの声を国会に集中しよう

 国会の会期は残り1カ月となりましたが、安倍政権と与党は、疑惑にフタをしたままで、「毒食らわば皿まで」とばかり、「働かせ方大改悪」法案、「TPP11」(環太平洋連携協定)承認案、「カジノ」法案を一気にごり押しする構えです。

 絶対に許せません。ぜひ国会に怒りの声を集中していただきたい。疑惑の徹底究明、悪法の徹底追及を通じて、安倍政権を退陣に追い込むために、最後まで力をあわせて頑張りぬこうではありませんか。(拍手)

 

当面する市民と野党の共闘のたたかいの三つの焦点

 第二の角度として、当面する市民と野党の共闘のたたかいの三つの焦点――絶対に負けるわけにはいかない三つのたたかいについて訴えたいと思います。

 

9条改憲―絶対に手を緩めず、安倍政権もろとも葬り去ろう

 一つは、憲法9条改定を阻止するたたかいです。

 安倍首相は、疑惑と不祥事にまみれ、内政・外交ともにボロボロですが、9条改憲だけはあきらめようとしない。なぜかと言いますと、この旗を捨てたとたんに内閣は求心力を失い、終わりになってしまう。だから何がなんでも、ボロボロになりながらも、この旗にしがみついている。自分の野望のために、もっといえば自己の延命のために、憲法をもてあそんでいるのが、いまの安倍政権の姿にほかなりません。

 ですから私たちは、ここで絶対に手を緩めず、安倍政権もろとも9条改憲の企てを葬り去るという決意で頑張り抜く必要があります。5月3日の憲法集会には6万人が集まり、熱気にあふれました。3000万人署名は1350万まで広がっていると聞いております。安倍9条改憲の正体が、無制限の海外での武力行使に道を開くことにあることを広く伝えきり、3000万人署名を文字通り集めきり、改憲策動の根をたつところまで攻めて、攻めて、攻めぬこうではありませんか。

 

新潟県知事選「原発ゼロ」、安倍政治に「ノー」の審判を

 二つ目は6月10日投票の新潟県知事選挙で勝利をつかむことです。池田ちかこさんが立候補を表明されました。立派な候補者が決まり喜んでいます。5野党・1会派がすでに池田さんの推薦を決めました。野党はすべて足並みがそろいました。

 最大の争点は原発問題です。池田さんはこれまでの県政の方針を引き継ぎ、「検証なしに再稼働は認めない」「原発ゼロの新潟県をめざす」ことを約束しています。野党提出の「原発ゼロ基本法案」を強く支持することを表明しています。

 5月27日には5野党・1会派の国対委員長がそろって新潟で訴えます。私も、現地からの要請をうけ、6月2日に新潟にうかがう予定でおります。

 この選挙は新潟県の進路が問われるとともに、安倍政権による国政私物化と強権政治、堕落した政治に「ノー」の審判をくだす絶好のチャンスであります。全国の力を結集して必ず勝利をかちとろうではありませんか。(拍手)

 

沖縄県知事選の必勝を翁長県政を守り抜けば、辺野古新基地は決してつくれない

 三つ目は、11月の沖縄県知事選挙です。

 私たちは、翁長県政を断固守り抜き、「建白書」実現をめざす「オール沖縄」の流れをさらに発展させるために、たたかいの一翼を担って全力をあげて奮闘する決意を表明するものであります。

 翁長県政を守り抜けば、辺野古新基地をつくることは決してできません。

 たとえば、辺野古海底に地質調査が成立しないほど軟らかい地盤(軟弱地盤)が、深さ約40メートル続いていることが、沖縄防衛局の調査でわかりました。どれだけ軟弱か。マヨネーズ並みの軟らかさの可能性があるといわれている。(笑い)

 こういう状態ですから、工事を完成させるには知事から設計変更の承認を得ることが不可欠となります。翁長県政を守り抜けば、辺野古新基地をつくることは決してできない。ここに確信を持って頑張りたいと思います。

 現地では不屈のたたかいが続いています。キャンプ・シュワブ前で開かれた「4・28県民屈辱の日を忘れない県民集会」は1500人の参加で会場を埋めつくしたと聞きました。翁長知事は「埋め立て承認を撤回する」と断言しておられます。私は、知事のこの不退転の決意を強く支持し、ともにたたかう決意を申し上げたいと思います。(拍手)

 みなさん。6月3日に開催される全国革新懇と沖縄革新懇が共催の「沖縄連帯のつどい」を大成功させようではありませんか。沖縄県知事選挙での勝利のために、全国のみなさんに、沖縄への連帯のたたかいを強めることを、心からよびかけるものです。(拍手)

 

参院選での勝利・躍進を―「本気の共闘」 体制ができれば情勢の激変は可能

 第三の角度は、19年・参議院選挙の勝利・躍進であります。

 私たちは、この選挙で、「自民、公明とその補完勢力を少数に追い込む」ことを目標に頑張り抜きたいと思います。

 どうやって追い込むか。参議院の現状は、自民、公明と維新で161議席であります。参議院の定数は242、半数は121です。ということは、およそ40議席を減らせば、彼らを少数に追い込むことができるわけです。これをやろうではありませんか。そのカギは二つであります。

 

野党共闘の成功(1)―豊かで魅力ある共通政策を

 第一は、野党共闘の成功です。

 全国32の1人区のすべてで野党統一候補を実現し、勝利をめざしたいと思います。

 2013年の参院選の1人区で当選した31人のうち、野党は実は、沖縄県の1議席だけです。あとはすべて自民党です。ということは野党は1人区では増やす楽しみしかない(笑い)。自民党は守りの選挙なんです。「本気の共闘」の体制をつくれれば、情勢を激変させることは可能であります。

 いくつかの努力方向があります。まずこれまで以上に豊かで魅力ある共通政策をつくりあげる、そのための政策対話をすすめていきたいと思います。

 そのさい、憲法違反の安保法制を廃止することを、市民と野党の共闘の「一丁目一番地」として、共通政策の土台にすえることが大事だということを、あらためて強調したいと思います。すでに、安保法制は、施行後、南スーダンPKOの任務拡大、米艦船や米軍機の武器を使っての防護などの形で発動されています。自衛隊が海外で「殺し、殺される」事態につながる現実の危険が生まれています。

 同時に、この間の安倍政権のもとでの一連の疑惑、腐敗、堕落の根源に何があるのかを考えてみますと、2014年7月の集団的自衛権行使容認の「閣議決定」、15年9月の安保法制=戦争法の強行が、重大な根源の一つとなっていると言ってもいいのではないか。ここで安倍政権は、戦後60年あまりも続いた「憲法9条のもとでは集団的自衛権は行使できない」という憲法解釈の改ざんをやったのであります。これだけ重大な憲法解釈の改ざんをやったら、森友公文書の改ざんには痛痒(つうよう)を感じない(笑い)。こういう状態ではないでしょうか。安保法制の強行によって立憲主義・民主主義を破壊したことが、底なしの政治モラルの崩壊につながった。安保法制を廃止し、日本の政治に立憲主義・民主主義を回復していくことは、日本の政治をまともにするうえでも、緊急かつ死活的意義をもっているということを訴えたいのであります。

 私たちは、これを土台にしながら、共通政策を豊かで魅力あるものにしていく努力を、他の野党のみなさん、市民連合のみなさんと話し合いながら進めていきたい。

 この間、「原発ゼロ基本法案」を共産、立民、自由、社民の野党4党で国会に共同提出したことは大きな前進の一歩です。この問題では、小泉純一郎さん、細川護熙さんの両元首相が顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連)のみなさんが、とてもすばらしい法案を提案された。この法案の肝は「原発再稼働は認めない」「動いている原発は速やかに止める」というものでした。私たちにも呼びかけがあり、大賛成です、大いに力をあわせましょうと、意気投合しました。こういう流れも契機となって、立憲民主党の当初の案には「非常時に再稼働を認める」という項目があったのですが、それをきっぱり削除するということになった。そこで4野党共同でのスジの通った形での法案提出ということになりました。「原発ゼロ」が野党共闘の旗印になったことは、たいへんにうれしいことです。(拍手)

 暮らしと経済でも、国民の切実な願いにこたえる旗印をたてていきたいと思います。この間、国会では「子どもの生活底上げ法案」を野党6党で共同提出しました。安倍政権による生活保護の切り下げをやめさせるという内容のものです。野党6党共同で予算組み替え動議も提出しました。部分的ではありますが軍事費を削り、暮らしにまわすという内容が入っています。これは、よく話し合っていく必要がありますが、いわゆる「トリクルダウン」――大企業や大金持ちがもうかれば庶民の暮らしに回るという政策ではなくて、国民の暮らしを応援して経済をよくしていこうという方向で、いろいろな一致点が得られるのではないかと思います。

 野党共闘の共通政策をどれだけ豊かで魅力あるものにできるか。私は、ここが大きな一つの勝負どころだと考えています。安倍政権があれだけひどいことをやっている。惨憺(さんたん)たるありさまです。支持率がだいぶ下がってきました。しかし、なお3割とか4割の支持率をもっている。1割とかに減らさなくてはいけませんね(笑い)。そうなって当然です。ただ、そういう状況をつくりだすためには、野党の側が、「安倍政権にかわる新しい政治はこうだ」というものを、国民の前にインパクトをもった中身で打ち出していく必要があります。それを打ち出せば、情勢の大きな変化をつくりだすことができるのではないでしょうか。そのための努力を大いにやっていきたいと考えています。

 

野党共闘の成功(2)――相互推薦・相互支援の「本気の共闘」を

 それから、全国32の1人区では、ぜひ本格的な相互推薦・相互支援の共闘――「本気の共闘」の体制をつくりたい。

 過去2回の国政選挙では、私たちは共闘をまとめるために、一部をのぞいて候補者を一方的に降ろすという対応をとり、これは適切だったと考えています。同時に、選挙協力というものは、本来、相互的なものであって、そこに参加する政党のすべてが「ウィンウィン」の関係となって伸びていく、そうしてこそ本当に力あるものになるし、持続・発展するのではないでしょうか。そういう立場から、私たちは、「次の参院選では過去2回の国政選挙のような一方的対応は行わない」と党の決定で決めております。あくまで相互支援・相互推薦の共闘をめざします。

 参議院の1人区のすべてでそうした「本気の共闘」ができれば、1人区で情勢の激変を必ずつくれます。その流れは、複数区や比例区にも連動し、自公とその補完勢力を少数に追い込む道が開かれます。この情勢のもとで、野党がそのくらいのたたかいをやらなくてどうするのか、ということではないでしょうか。

 国民民主党との関係について述べておきたいと思います。私たちは、この党と、国会共闘ではしっかり協力できると思います。現にやっております。ただ選挙協力では、これまで野党共闘の「一丁目一番地」としてきた安保法制廃止で一致できるのかが、とても重要になります。この重大問題に対してどういう態度をとるのか。注視していきたいと考えています。

 

日本共産党の躍進――市民と野党の共闘を発展させる最大の力に

 第二は、これは私たち自身の課題でありますが、日本共産党の躍進を必ずかちとるということであります。

 私たちは、全国で比例代表で「850万票、得票率15%以上」を目標とし、それを実現するための取り組みを開始しています。これをやりきりますと、比例で7議席は確実にとれますし、選挙区でも現有議席を確保し、かなり伸ばすことが可能になります。共産党躍進こそ、市民と野党の共闘をさらに力強く発展させ、自民党政権を根本から変える最大の力になります。そして、共産党躍進の流れを、来年になってからではなく、今年からつくりだす。「共産党は勢いがある」という流れを早い段階からつくりだしてこそ、参議院選挙での野党共闘を成功させる道が開かれると思うんです。そういう構えで全力をつくしたいと決意しております。

 来年は、統一地方選挙と参議院選挙が連続するわけですが、私たちの構えとしては、参議院選挙、とくに比例代表選挙を前面にすえて目標実現への流れをつくりだす。そのことと一体に、統一地方選挙でも勝利に必要な独自の準備をやりぬく。そうしてこそ連続躍進の道が開かれると考えています。

 

「共闘勝利プラス共産躍進」で自公と補完勢力を少数に

 19年・参院選では、「共闘勝利プラス共産躍進」で、自公と補完勢力を少数に追い込む。そうなれば、政局の主導権を野党が握ることになります。野党が主導して、次は解散・総選挙に追い込み、衆院でも彼らを少数に転落させる。そして野党連合政権に道を開く。私は、いま、このくらいの決意と構えでたたかわずしてどうするのかと思います。

 これ以上、あのような強権と腐敗の安倍政権、それをよしとしている自民党、公明党に、日本の政治をまかせておけますか。もう、退場させる時期であります。野党が政権を担うべき時期であります。そういう決意で、全国の仲間のみなさんとともにたたかいぬく決意を申し上げて、私の発言といたします。ありがとうございました。(拍手)